婚約者を捨てて浮気相手と付き合うようになるまでEpisode6(別れ編)

前回までのあらすじ

 

遠距離恋愛中の彼氏と距離を置き、浮気相手とも離れたくなった頃、友達に会うために広島に行くことに。

観光の途中で行った怪しげな手相占いで恋愛相談をしたところ、意外にもアッサリと答えが出た。

「君は自分の直感に素直に生きていくべきだよ。もう答えは出てるんでしょ?」

胡散臭いと思っていた占い師さんに背中押され、彼氏と別れることを決意しました。

 

箱根に戻って

 

「おはよう。答えは見つかった?」
「うん。でも直接話すね。LINEだとアレだから」

今後地元に戻った時に、ちゃんと話し合う時間を作ろうと思った。しかし、彼はもう気づいていました。

「俺と別れるつもりなんだね」

「どうしてそう思うの?」と打とうとしたらすぐに「ひどいよ」と連投され、私の指の動きが止まりました。

「俺はみあへの気持ち変わってないから余計に悔しい」
「俺に非があるなら言えよ」
「なにが婚約だよ。どうせ箱根で男できたんだろ」
「こんなに苦しい思いをしたのは初めてだ」
「お前にも同じ気持ちを味あわせてやりたい」
「お前も絶望ってどんなものか知るといいよ」

私の返事なんて待たずに、次々と私に罵声の言葉を浴びせてきました。

1時間近く一方的にLINEを送られ、私が何を書いてもすぐに彼のコメントでかき消されてしまう。
私はただスマホの画面を見ることしかできず、この状況に恐怖すら覚えました。

「お前も絶望を知れ」

その言葉が脳裏に突き刺さって、今すぐにでも箱根に怒鳴り込んでくるんじゃないか、とすら思いました。

 

以前、まだ私が「ちゃんと」彼のことを好きだった頃、

「私が他の男と浮気したらどうする?」

と冗談で聞いたら「そんな人の女に手出すような奴ぶっ殺してやるよ」と言っていた。

その頃は嬉しかったのに、いざ現実となると、不安というよりずっと複雑で、形容しがたい感情になる。

3時間程経ち、彼からのLINE攻撃が落ち着いた頃、
「今夜、電話して。待ってるから」というコメントが最後に送られてきました。

結局、私は1通も返事をすることができず、既読スルーをするしかできませんでした。

スマホを放り投げてしまいたい。

夜になっても私はスマホを見ることすらできず、次に彼から連絡がきたのは私が箱根の任期満了を終える頃でした。

 

 

 

沈黙

理想の別れ方ではなかったけれど、告白してくれた彼にこのことを伝えよう。

 

まだ彼氏への罪悪感は残っているけど、早く前に進みたい。

早く進んで忘れたい。

でも、伝えた時に彼に困った顔されたらどうしよう。
私のことそこまで本気じゃなかったら?

もし「別れる必要なんてなかったのに」なんて言われたら…と考えてしまいました。

 

 

 

「おつかれさん!どうした?」

 

仕事終わりに時間を作ってもらったので疲労の顔と「なんで呼び出されたのか」と不思議ような顔をしていました。

 

 

 

「いや、実は、別れたんですよね。」

「・・・」

 

 

彼は、私と目を合わせようとするどころか、驚きの余り固まっているようでした。

 

「えっ・・・と・・・」

 

予想外の展開で何を話せばいいのか分からない、という気持ちが全身から溢れていて、私も何も言えなくなった。

お願いだから、なんでもいいから喋って。

 

 

 

彼はそういう人なんです。

彼氏(だった人)は、私が何を言っても、適当な反応をしてくれました。

突然「来週から海外に数ヶ月行く」と話した時も「まじか!まぁいいんじゃない?」と言ってくれた。

良い意味でいつも、彼は「適当」。

しかし、今私の横にいる人は、それができない人。

適当な事を言って、余計に状況が悪くなるのを恐る人なんです。

 

彼が黙っている時間が、ものすごく長い間だったように感じた。

 

「ごめん、びっくりして」

 

だろうね

 

「俺も君と会うのはすごく楽しいし、本当に毎日変わった。すごく良い意味で。

だけど、君には彼氏がいるから、どこかで諦めていたんだよね。」

 

普段は目を合わせて話してくれる彼が、なかなか目を合わせてくれません。

 

「君のSNSで彼氏と行ったのかなって思うような投稿を見るたびに落ち込んだこともある。

それに、彼氏がいてもいなくても君はモテるから、俺との関係は箱根にいる間だけなんだろうなって思ってた。どうせ、新しい環境になったらすぐ俺のことなんて忘れちゃうんだろうなって」

 

「私も、悩んだよ。それで、答えだしたの」

 

 

彼のコンプレックス

「俺の身体見て、ビックリしたでしょ?」

 

私はまた告白しているのを待ってるのに、彼は突然話を逸らした。

 

「え?いや別に」

 

以前、彼の家にお邪魔した時に、胸に手術の跡があったのが見えた。

彼はその傷跡を気にしているようでした。

「こんな30半ばの図体デカイおじさんが言うのもおかしいんだけど、あれを他人に見せるのって、すごい抵抗あるんだ。正直、君に見られて、そのせいで君が俺のところ去っても仕方ないかなって思ってた。

だけど、君は全然気にしていなくて、俺、ラッキーって思って舞い上がっちゃったんだよね。笑」

そう言いながら、彼は手術の跡があるであろう場所を手で押さました。

 

 

「好きな人の身体なんだから、気にしないよ」

「実は、今後またこれと同じ手術をするんだ。退院したら、ちゃんとまた気持ち伝えるから、待ってて。」

 

なんでここまで来て、今ここで告白をしてくれないんだろう。

 

そう思ったけど、今まで急ぎすぎたんだ。

彼氏から逃げるために、彼とデートを重ねて、現実逃避がしたかった。

彼氏を思い出す時間が与えられない程、夢中になれるようなスピード感と刺激が欲しかった。

 

その必要がなくなった今、阻むものがなくなった分ゆっくり進んでいくのも良いかな、なんて思いました。

「早く退院して、かっこよくキメてくださいね。笑
お見舞いに行きますから。」





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ABOUTこの記事をかいた人

1993年タイ生まれ千葉育ちのブロガー、webデザイナー。 バックパッカーとして法政大学法学部在籍中に25ヶ国訪問。 卒業後は大手ディベロッパー企業に就職するが半年で退職し、日本周遊。その後は福島や箱根のホテルで働き再び海外へ(現在32ヶ国)。 20歳の時に50歳からプロポーズされたのを機に自称モテ人生が始まる。 22歳で17歳年上のアラフォー男性と婚約するも、11歳年上の男性に走り婚約解消する。 得意分野は「旅」と「年の差恋愛」。